挫折
お久しぶりです。KleinscheVierergruppeです。
かなり更新が遅いですが、もともと書きたくなったときに書くブログですので今後も不定期更新を続けては行こうと思います。目についた頃に読んでいただけると嬉しいです。
さて、今こう語ったことから分かるように、タイトルの「挫折」はこのブログに挫折したと言うわけではありません。ただ、この1ヶ月間、このブログで書こうしていた記事に関して挫折してしまったというだけです。
この記事では、僕が何故挫折してしまったかということについて綴りたいと思います。
僕がその記事を書き始めたのは5月7日、ちょうど、大手前高校の軽音楽部72期が引退ライブを行った次の日でした。
タイトルは "moratorium" 。僕は出身校でもない学校の後輩たちにぐちゃぐちゃに心を掻き回されて、衝動的にその記事を書き始めました。
前日受けた深い感動は5月という時期と共鳴して、僕の中の青い思い出を次々と引き出していきました。各々の畷高祭、軽音楽部のライブ、写真部の撮影会、友人とたくさん遊びに行ったこと。事象はいつまでたっても溢れ続けました。
ただ、文字を打つ手はなかなか進みませんでした。
何をどう書けばいいんだ。どう書いても拙く感じてしまう。あれはそんなもんじゃなかった。どう語っても語りきれない。
理性と逆行して飛び出し続ける思い出は僕の手を止め続けました。悩んでも悩んでも、言葉は出ないままでした。
そうして苦しみ続けて1ヶ月、何も書けないままいた僕ですが、細かいメッセージを込めることから離れ、一つメタ的な答えを得られました。そして今こうして「挫折」とタイトルを変え、文章を書き直しています。
この写真は去年の畷高祭で、リハーサルのときに僕のクラスの劇の主人公を撮影したものです。
スポットライトに照らされたシルエットと、口元に吐息のようにかかるフレアが独特の雰囲気を醸し出しています。
しかし、評論的なことを言えばこの写真はとても良い写真とは言えません。
人物の位置がスポットライトと比べてずれていることなどはまだ辛うじて味になるのですが、背後で緑色に輝く非常灯はさすがに目についてしまいます。僕自身まだまだアマチュアで、さらにそこに僕も劇の出演者であったという緊張と、タイミングを逃すまいという焦りが重なって背後への配慮が欠けており、このような写真になってしまいました。
しかし、僕はこの写真を今まで撮ってきた写真の中で5本の指に入る程気にいっています。
そしてそれが何故かと聞かれると、先月と同じ苦しみに嵌ってしまうのです。
文字や文章、ひいては言葉というものは、青春を語るにはあまりにも客観的過ぎる物でした。
青春という物は、終わってくれるなと思えば永遠に続いてしまうような自分勝手な存在です。僕の青春は少なくともthe paddlesが無くなってしまうまでは終わらせないし、そう思えば続いてしまうものなのです。
逃避とも言えるこの答えを導き、僕は満足感と共に、言葉にならない青さを浅く綴っているのでした。
"moratorium"